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2010年02月19日

ルワンダ内戦を描く映画「ホテル・ルワンダ」「ルワンダの涙」

 「ホテル・ルワンダ」という映画を見ました。ルワンダで実際にあったことを元に作られた同作品に大変刺激を受け、また1994年に起きたジェノサイド(大虐殺)をはじめとするルワンダの歴史に興味を持ったので、「ルワンダの涙」という映画も見ました。

ホテル・ルワンダ
ホテル・ルワンダ
ルワンダの涙
ルワンダの涙


 おおまかなストーリーは似ていて、ルワンダの大統領が乗っていた飛行機が撃墜され(今でも実行者は不明)、それを発端にフツ族の過激派によるツチ族またフツ族穏健派狩りがはじまる中、主人公は避難所でなんとかか弱いツチ族を守ろうと懸命に奮闘するというストーリーです。
 両作品とも、映画・物語として興味深い作品で涙を誘う作品でした。


 でも個人的には両作品に対して少々がっかりしたところがあります。それは両方の作品とも1面的な見かたしかしてないように見受けられたことです。
 両作品を表面的に単純に解釈すると次のように見えます。


・ツチ族
→少数派のか弱い人たち。ジェノサイド(大虐殺)の被害者。

・フツ族(過激派)
→か弱いツチ族を虐殺しようとしている悪の狂人集団。


 確かにジェノサイド(大虐殺)だけ見れば、このような見かたもおそらく事実なのだと思います。
 しかし両作品とも、なぜ多くのフツ族の人たちが過激派となりこんな残虐な行為にをはじめたのかという過程が殆ど描写されず、見事なまでにスッポリ抜け落ちています。
 例えば「ルワンダの涙」では、主人公がフツ族過激派に囲まれる中、主人公の友人のフツ族の男が血みどろのナタを持って集団の中から現れるというシーンがあるのですが、それに対して主人公がショックを受けるという内容に留まっています。
 元々主人公の良き友人であり善良な人間に見えたフツ族の男性を、過激派としてこのよう行為にはしらせたのは何なのか?過去に何があったのか?を描写してフツ族過激派のルーツを表現することができれば、単純な善悪論にならず、ルワンダの歴史をより立体的に描くことができ、物語としても深みのあるものになったのではないかと思います。
 「ホテル・ルワンダ」・「ルワンダの涙」ともにせっかく良作であるのに、両作品において見事なまでにこの部分が描かれていないいのは、何か政治的な意図があるのか?と勘ぐりたくなってしまいます。


参考サイト
隣人による殺戮の悲劇――94年にルワンダで起こった大量虐殺を読み直す


 ただ「ホテル・ルワンダ」・「ルワンダの涙」とも名作映画であることは間違いないので、興味をもった方はご覧になることをおすすめします。


 最後に、ルワンダのジェノサイド(大虐殺)は、わずか15年ほど前に起きた事件で、自分もそれなりの年齢の時に起きた事件にも関わらず、今の今まで自分がこのことを全く知らなかったという事実に愕然として、自分の無知と視野の狭さを実感しました。

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